皆様は、『農的暮らし』と聞くとどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。
田舎
自然が豊か
畑、田んぼ
農家
など、人によって様々な言葉や風景が湧いてくると思います。
この記事を読んでくださっている方は、少なからず『農的暮らし』に憧れがあるのではないでしょうか。
でも、その中の多くの人は
『興味はあるけど踏み出せない』
と、思っているかもしれません。
しかし、安心してください。
ハンドレッドガーデンが推奨する農的暮らしは、先に挙げたような『田舎』や『自然』や『畑』や『田んぼ』はマストではありません。
『農』は都会でも取り組むことができますし、畑や田んぼがなくても大丈夫です。
『いつか、自然豊かな土地を買って、果樹や野菜をたくさん植えて、ニワトリを飼って毎日新鮮な卵を食べるんだ』
なんて、遠い将来にもんもんと想いを馳せる必要はありません。
大切なのは『今、この瞬間、ここにあるもの』だからです。
この記事では、『農的暮らし』の意味を掘り下げ、今日からできる農的暮らしをご紹介します。
『農』とは、『命』と『暮らし』を支えるもの
“農的暮らし”の中の『農』という言葉について掘り下げてみましょう。
ハンドレッドガーデンでは、
農=命と暮らしをささえるもの
と考えています。
当たり前の話ですが、私たちにとって『命』は最も大切なものです。
自分の命。愛する人の命。
それは、失いたくない、かけがえのないものです。
その命を守っているもの。
それが『暮らし』です。
暮らしは、『衣食住』と言い換えてもいいかもしれません。
私たちは、体を維持するために野菜や肉を食べます。
虫や寒さから身を守るために服を着ますし、家を建ててその中に住みます。
衣食住は命を守るための最もベースになるもので、これは太古の昔から変わらない人間のライフスタイルです。
そして、その『暮らし(衣食住)』を支えているのが、『農』です。
例えば、私たちは食料を確保するために野菜を栽培したり家畜を飼ったりします。
服をつくるために綿花を栽培したり羊からウールを刈ったりします。
家を建てるために山を管理し、木を育てます。
つまり『農』とは、『暮らし(衣食住)』をつくるために、他の命(野菜や家畜、綿花など)を育てる仕事であると捉えることができます。
命:私たちの生命
↑
暮らし:食べる、着る、住む
↑
農:育てる
シンプルに言いますと、
農的暮らしとは “『育てる』暮らし” です。
それは、他の生命と繋がり、その繋がりの中で自分たちの命を維持していくことを意味します。
育てる という行為を通して、『人』と『自然』はつながります。
私たちを支えている命の存在に気づき、感謝する機会をもらえるのです。
そこに、生きている実感と喜びがあります。
育てることで、自然とつながる
農的暮らしとは、他の生命を育てること。
それは同時に、自然とつながることを意味します。
育てる。
ここに本質があるとすれば、田舎とか都会とか、マンションとか一軒家とか、いわゆる『条件』は気にする必要がなくなります。
キッチンでも、ベランダでも、壁やフェンスでも、あらゆるところで植物を育てることは出来るからです。
実際、私たちは自宅の20平米の庭と、10平米のバルコニー、そして周囲の壁やフェンスを使って野菜やハーブを育てています。
この小さな自宅でも、創意工夫で夫婦二人分の野菜やハーブを栽培できています。
そして、私たちの家庭では生ごみというものは存在しません。
キッチンにはコンポストがおいてあり、野菜の残渣などはここで栄養たっぷりの土に変わります。その土はまた野菜を育み、私たちの命を維持してくれます。
密集した住宅街の中でも循環の中に身を置き、土に触れ、植物を育てることは出来ます。
この記事を読んでいるあなたも、『育てる』ということに意識を向けて、小さな一歩を踏み出してみましょう。