初めまして!ハンドレッドガーデンは自然やモノづくりが好きな夫婦で運営しています。
私たちの自己紹介を兼ねて、日々の暮らしや過去の出来事をざっくばらんにご紹介します。時々更新するかもしれません。よろしくお願いいたします。
住宅街で自給自足
私たちが住んでいるのは北九州の小さな古めの民家です。農的暮らしとか自給自足とかいうと田舎を思い浮かべますが、私たちは都市部に近い郊外に住んでいます。
工業地帯の周辺ですので、高度成長期に所狭しと建てられた住宅街です。
私たちが使える場所は小さな部屋と小さな裏庭です。裏庭は20平米くらいです。小さなスペースでちょくちょく作業しています。
近所を見渡すと使われていない空き地も多いです。以前は近くの空き地を借りて野菜を育てていました。
都市や郊外にも自給自足のための『隙間』はたくさんありますね。私たちは隙間を見つけるのが得意なのかもしれないです。
猫ちゃん大好き
夫婦ともに猫ちゃんが大好きです。我が家には5匹の猫ちゃんがいます。名前は、『かつを』『まぐろ』『うに』『しゃっけ』『ほたて』です。みんな海鮮系の名前です。サザエさんみたいです。
抱き合っているのは血のつながった兄と妹。一生見ていても飽きません。
困っている猫ちゃんを見ると反射的に体が動きます。この子達は生まれた直後の状態で保護しました。
寝ずにミルクをあげたのは良い思い出です。大変だったあの頃も、今となっては懐かしく、手がかからなくなったことに寂しさすら感じます。
この子は一番年上のかつを。何か作業しているといつもクネクネくっついてきます。手織りの布が毛だらけになることもしばしば。かわいいです。
この子達は目が合う度に猫パンチをし合っていますが、箱を前にするとご覧の通り。プライドなど、いとも簡単に捨て去ってしまいます。
摘み取るスタイル
我が家の家庭菜園はその日必要な食材をその都度ちょこちょこ摘み取っていくスタイル。
庭も広くはないので、常に少量多品種で育てています。
フォレストガーデンという『食べられる森』のコンセプトが大好きで、自宅の庭で再現できないかと試行錯誤しています。
30平米で狭いですが夫婦2人、まぁまぁ満足できるくらいの収穫は出来ています。家庭菜園家の方々はみんな言いますが、自家製の野菜は本当に美味しいです。食生活が豊かになると人生がハッピーになります。
欲しければ創る
欲しいものがあったら購入する前に『自分たちで創れないかな』とまず考えるようにしています。我が家では布や陶器、そのほか諸々出来るだけ自分たちで創るようにしています。
先日夫が『大きくて柔らかい財布が欲しい』と駄々をこねていたので、手織りで作ってあげました。夫はレシートを信じられないくらいため込む習性がありますので、この大きな財布は満足しているようでした。今ではスマホなどもこの財布に入れています。
近年流行りのコスパやタイパを考慮すると、基本的に割に合いません。それでも創るのは、シンプルに創るのが好きだからです。夫は落ち込むことがあると無言でひたすら陶器を創る習性があります。頭の中がからっぽになって悩みがいつの間にか消えてしまうそうです。
大抵のことはなんとかする
家の不具合とか家具が壊れたとか、日常に小さなトラブルはたくさんありますよね。そんなとき、私たちは大抵のことは自分たちでなんとかするようにしています。
先日は祖父母宅の床がぶにぶに脆くなっていたので張替えをしました。インターネットで建物の基本的な構造や仕組みなどを調べて、勢いでやってみるとなんとかなりました。古い家で部屋の形が歪んでいるので、木材を合わせるのがすごく難しかったです。でも、材料費だけなので業者に依頼した場合の5分の1くらいの費用で済みました。
夢のマイホーム
こちらは軽トラで運べる家(モバイルハウス)。坂口恭平さんの本を読んで感化された夫が居ても立ってもいられず、勢いで作りました。(写真はやり遂げて満面の笑顔の夫)。夢のマイホームです。
将来は自宅をセルフビルドしたいというのが私たちの夢なので、建築の練習としてなんちゃって伝統工法(ちゃんとほぞで組み合わせるやつ)で創りました。この知識と技術を無駄にしないよう、いつか自宅をセルフビルドしたいです。
あくなき探求心
私たちは二人とも好奇心や探求心が旺盛です。いろんな方向に興味・関心が向いて、やりたいことが常にたまっていきます。
こちらは夫の渾身の作品。日本の伝統的な楽茶碗(完全手びねりで制作される茶道の茶碗です。)をイメージしたカップに、マグカップのように取っ手をつけた作品だそうです。『マグ茶碗』と名付けたとドヤ顔で言っていました(笑)。
マグ茶碗はこんなふうに↓両手で包み込んだり
こんなふうに↓取っ手じゃない胴体部分を片手で持ったり
取っ手以外のところを持つ際に最高のフィット感を追求した作品とのこと。夫は楽茶碗の造形、特に手にもったときのフィット感が大好きらしく、その感動を普段使いのコップで堪能しています。
好奇心や探求心はいつまでも大切にしたいものですね。夫はマグ茶碗を編み出しましたが、誰にも褒められたことがありません(笑)。でも、毎日嬉しそうに使っています。
好きを仕事にする
私たちは、夫婦ともに植物が大好きです。野菜だけでなく、我が家では観葉植物もたくさん育てています。特にわたくし妻は植物園で働いているくらい好きです。
私たちはある日、ある園芸店で小さな鉢に入った植物を両手で大切そうに持って眺める青年を見かけました。植物を包み込んで、幸せそうに愛でる青年。なんとも美しい光景。生まれたばかりの命を大切に包み抱えるときのような、愛おしい仕草。
夫はそのとき思ったそうです。『両手で包み込んで植物を愛でることが出来る。そんな植物鉢を作りたい』と。
こうして生まれたのが、POTOCO。思わず包み込んで愛でたくなる、丸くて可愛いフォルム。そしてデザイン。
マグ茶碗で培ったまだ誰にも褒められたことのない技術を生かし、3年ほどかけて完成させました。
手に持ったときに、フィットするように創る。元々のコンセプトは誰にも伝わっていないかもしれませんが、シンプルに可愛いということで少しずつ『欲しい』と言ってくれる人が増えて、POTOCOは正式に販売するまでになりました。自分が心惹かれることを形にして、それがちょっとした仕事になる。どんな仕事よりも喜びを感じます。
長く、ゆるーく続ける
こちらは、我が家のリビングの壁に一年以上存在している『鬼蜘蛛(おにぐも)』。とんでもないサイズのモンスター、、、。夫が恐れおののき、畏怖の念を込めて名付けました。鬼蜘蛛が我が家に現れて一年以上たちますが、夫は夜トイレに行く度に『うわぁ、、ぁ』と小さな悲鳴(情けない裏声)をあげます。
電気をつけてよく見てみると、、、
はい。これは、一年以上前にわたくし妻が作りかけを放置したつる編みの『かご』です。
私のモットーは『長く、ゆるく』続けること。この作りかけのかごも、いつか、余裕があるときに完成させる楽しみとして取っているのです。しかし、夫はこのかごを『鬼蜘蛛』と呼び、『早く完成させてくれ』と言ってくるのですが、受け流しています。
夫は作業を始めると一気に仕上げるタイプですが、私はゆるーく、気長に取り組みます。『ゆるく、長く、気負わずに』。このかごはいつか完成します。
見えない世界
私たちは暮らしの中で『菌』と積極的に関わるようにしています。
主には、発酵食とコンポストたい肥です。どちらも目に見えない菌の力を借りて実現できる最高に面白い取り組みです。
自家製の発酵食品は最高です。
我が家では白菜や高菜などを常備しています。発酵食品の中で特に美味しいのは自分で仕込んだ味噌です。夫は味噌汁を飲む度に『旨みが脳天まで染み渡りますねぇ』と毎回つぶやいています。発酵食独特の旨み、甘味、酸味は菌により味の変化です。乳酸菌などはどこにでも身近に存在しています。良い関係性を築いて暮らしに生かせるようになると、人生が変わります。
コンポストたい肥もとても面白いです。
生ごみが、命を育てる肥料に変わります。生ごみを『ゴミ』と認識しなくなります。コンポストを始めて、これはまぎれもない資源だと分かりました。
どこにでも存在する菌が生ごみを分解し、肥料に変えます。慣れてくると、菌たちにエサをあげるような感覚で生ごみをコンポストに入れるようになります。一家庭の小さな取り組みですが、日本全体で取り組むことができたら環境負荷は大きく減ると思います。
『楽しい』をベースにコンポストの知恵を広めていきたいです。
和綿(日本のコットン)
手織りを始めてから興味が湧いたのがコットンの世界。現在流通するコットンはほとんど全て外国のコットンです。日本にも和綿(わめん)という在来種がありますが、繊維が短く機械で糸にするには難しいらしいです。和綿は手つむぎが『ガラ紡』と呼ばれる機械でしか糸に出来ないのです。
これは栽培してみるしかないということで和綿を育てました。洋綿も育てましたが和綿の方が育てやすいですね。和綿の糸や布はすごく柔らかいです。
コットンを糸にしてさらに布にするためには膨大な作業が必要ですが、やり遂げたときの充実感は最高です。和綿は経済とか効率とかの面でほとんど栽培されなくなっていますが、なんとか種をつないでいきたいです。